QuizKnockの学びの泉 クイズ王おすすめ! 感想文・レポートの書き方 伊沢拓司 河村拓哉

YouTubeのチャンネル登録者は200万人超え!
「楽しいから始まる学び」をコンセプトとして
活躍する東大発の知識集団・QuizKnockから、
伊沢拓司さんと河村拓哉さんが登場!
Webメディア・QuizKnockの発足時から
記事制作を担い、
書籍の執筆や各種媒体での連載なども
手掛けてきた2人が
「文章を書くこと」について語り合います。

伊沢と河村。ふたりのクイズ王の「文筆家」な一面

伊沢の「作家業」といえば『クイズ思考の解体』だよね。500ページくらいあって、重量感がすごい。

自著『クイズ思考の解体』を手にする伊沢
『クイズ思考の解体』:膨大な資料をもとに、クイズプレイヤーが「クイズを解くときに何を考えているか」に迫った超大作。
2021年、朝日新聞出版から刊行。

2年半かかっちゃったけど、なんとか出せたね。そういう河村さんは短編小説を書いてたよね?

正確には「ショートショート」といって、もっと短いものだけど。「冷たい牢獄より」という作品を書いたね。

「冷たい牢獄より」:人気作家らのショートショート26編を集めたアンソロジー『黒猫を飼い始めた』の一作。今年2月に講談社から刊行された。

伊沢はいつも忙しそうだけど、「低倍速プレイリスト」を連載したり、かなりの頻度で文章を書いてるよね。いつ作業してるの?
「低倍速プレイリスト」...Webメディア・QuizKnockで伊沢が執筆している週刊連載。音楽好きの伊沢が、さまざまな楽曲の「ある一部分」に着目してあれこれ言うエッセイ。倍速視聴が浸透している現代において、あえて"ゆっくり"考察と妄想を広げていく。

僕は文章のお題に合わせてアプローチを変えるんだけど、「低倍速プレイリスト」は毎日毎日、ちょっとずつアイディアを積み上げて、何度も書き直して仕上げてる感じかな。

そうなんだ。僕は逆に、まとまった時間で一気に書いちゃうことが多いな。

特にフィクションを書くときは、スイッチを切り替えて「創作するぞ!」っていう気持ちになるまでに時間がかかるし、一度筆が乗り出したら止まりたくない。間隔を空けると、それまで書いていた文章に違和感を覚えちゃうんだよね。

なるほどね。僕の場合、「書く」と言ってもずっと机に向かっているわけじゃなくて、実際に書いたり表現を直したりしている時間は3割くらいしかないんだよね。

残りはノートとかメモでネタの整理をしている時間が3割、自分の書いたものに「読んだ人がどんな反応をするか」を考えている時間が4割くらい。

伊沢の手書きメモ

確かに、書く前の準備って大切だよね。構想を考えずにとりあえず「なんか良さげな文章を書こう!」と思って書き始めると、全体として何を伝えたいかがわからなくなっちゃう。

僕と河村さん、執筆のペース配分は違うのに、「事前に考えてアイデアを膨らませてから、書き進めてまとめていく」という段取りは一緒なんだ。面白いね。河村さんはメモとか取っているの?

僕は最近「書き散らし期」に入っていて......

「書き散らし期」!?

そうそう、ルーズリーフに思いつくままいろんなことを書いていくの。
このとき書いていた『冷たい牢獄より』は「黒猫を飼い始めた。」という一文から始めるように決まっていたんだけど、とりあえず「くろねこ」ってひらがなにして眺めるとか、「黒猫」だから黒を見てみるとか......

河村の手書きメモ。最近はペンで書くのにハマっているそう

「書き散らし」ていって、アイデアが浮かぶのをじっと待つってことか。こうしてみると、2人とも「頭からアイデアが出てきた瞬間を逃さない」みたいな意識を強く持ってるのかもね。

読書感想文やレポート、どう書けばいい?クイズ王からのアドバイス

小説とか連載記事の執筆って多くの人にはあまり馴染みがないかもしれないけど、もっと身近な、例えば学校の課題はどう書いてた? 読書感想文とかはみんなやってると思うんだよね。

あーあったね。僕は読書感想文、結構苦労してたかな。目的がきっちり設定されてないのが難しくて。
例えば宣伝用の書評なら「本を買ってください!」という明確なメッセージを込められるけど、読書感想文にはそれがなくて、まず何を書けばいいかがわかりづらい。

裏を返せば、「読書感想文を読んだ人にどうなってほしいか」っていう目的を考えると、割と楽に書けると思うよ。

確かに、「友達にちょっとドヤ顔で本をおすすめする」みたいなテンションで取り組むと、結構いい感想文が書けるよね。

「俺はこの本の、こんな面白ポイントに気づいたぜ!」って感じね。

そうそう! 緻密さが求められる研究論文とかと違って、感想文は本の中で重点的に読むところと、飛ばし気味に読むところを選べるんだよね。読んでいく中で「ここ面白いな」っていう1箇所に注目するだけでも、内容の濃い文章が書ける。
「全部に注目しなくてもいい」と思っていれば、本と向き合うのもだいぶ楽になるんじゃないかな。

それに、「感想文を書こう」って意識を持っておくことで、面白い部分を読むときの集中力が上がるよね。
僕は中学の卒業文集で新渡戸稲造の『武士道』というなかなか難しい本の感想文を書いたんだけど、そんなことが頭にあったから「ハラキリ」の文化についてうまく考えを整理できた気がするな。

読書感想文に比べると、大学生のレポートとかはそんなに自由度が高くないよね。その分取りかかりやすいとも言える。
テーマを決めて参考資料を集めたら、何を書くか自然と定まってくることが多いと思う。

レポートは論理的な文章だから、感想文以上に内容やターゲットをしっかり決めてから書いたほうがいいね。字数制限とかもあるし。

レポートには「上手に書くための型」みたいなのがあって、それを学べる本も大学の図書館や生協に置いてあるはず。多少時間がかかっても、初めのうちは「型」を守って取り組むのがいいと思う!

「文章を書く」と、どんないいことがあるの?

自分の考えを文章にする」って、いいことがいっぱいあると思うんだよね。ある時点での自分の考えを書き残しておけば、後になって振り返ることができるし、誰かほかの人に見せて感想をもらうこともできる。

頭の中にあるものを文章の形にすることで、成長やアップデートの機会が得られるよね。

書くことによって初めて「自分ってこんなこと思ってたんだ」と気づくこともあるよね、「自分を見つめ直す」みたいな。
僕は絵も描けないし作曲もできないけど、文字は書ける。そういう意味では、自分を表現することにおいて「書くこと」って特別な才能を持っていなくても始められる、一番身近なツールだよね。
最初は自分の文章に納得できなくても、短い文章から取り組んでいけば、いつか自信が持てるようになると思うな。

僕らが好きなクイズも「書くこと」の延長にある気がする。
特に早押しクイズの問題って、「文章を読んで(聞いて)、先読みする」力が問われるよね。だから文章の「行き先」を考えるのが得意な人は強い。

僕は文章を書くこととクイズを作ることって、結構似てると思ってる。「解答者にとってわかりやすい言葉を選ぶように」とか「適切に実力を測れるように」とか気をつけながら問題を考えることって、「文章を書くときに相手の反応を考える」のと同じだよね。

要するに、文章であれクイズであれ「読者目線で考える」のが大事ってことだよね。
コツがわかってくると、自分の書いた文章を読んだ人に思った通りのリアクションをもらえたりして楽しい。

「読者目線」が身についてたからか、一時期全然クイズの勉強してなかったのに、文章を書きまくってたら強くなったもん。

そんなことがあったんだ! 文章を書くことが好きだったり、頑張ろうと思っている人はクイズへの適性があるのかもね。挑戦してくれたら、クイズの世界がもっと賑やかになりそう!

QuizKnock 伊沢拓司・河村拓哉 からのメッセージ

最後に、伊沢・河村による直筆コメントをお届け!

伊沢は「書くこと」をテーマにした皆さんへのエール、
河村は「書く」にまつわる漢字クイズをしたためたようです。
「書」と「一」を合体させたような漢字、一体どんな意味......?

  • 伊沢拓司 1994年生まれ。東京大学経済学部卒業。『高校生クイズ』で史上初の個人2連覇を達成。2016年に東大発の知識集団・QuizKnockを立ち上げ、現在YouTubeチャンネルは登録者数210万人を突破。2019年に株式会社QuizKnockを設立し、CEOに就任。『東大王』『冒険少年』などのテレビ番組にレギュラー出演するほか、全国の学校を無償で訪問するプロジェクト「QK GO」を行うなど、幅広く活動中。

  • 河村拓哉 1993年生まれ。東京大学理学部卒業。2016年に伊沢拓司らとともに東大発の知識集団・QuizKnockを創設し、現在はYouTube動画の企画・出演を行う。クイズ大会「WHAT」では大会長を務めた。2023年には妻・篠原かをりとともに『雑学×雑談 勝負クイズ100』を出版。『Qさま!!』『ネプリーグ』など、多くのクイズ番組でも活躍中。
    クイズの答えはこちら

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東大クイズ王・伊沢拓司が中心となって
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(2023年8月時点)
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クイズの答え:晝(ひる)。「昼」の旧字体。



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