ローズタウン平塚をめぐり、 バラ香るパイロット通りへ。

開発ストーリー

2022/07/15

ローズタウン平塚をめぐり、 バラ香るパイロット通りへ。

春と秋に街のあちらこちらで見ごろを迎えるバラの花。「バラの街」としても知られる神奈川県平塚市にあるパイロットの工場前にも、全長約350メートルの生垣に毎年見事なバラが花開き、道ゆく人々の目を楽しませています。今回はパイロット平塚工場近隣のバラの名所をめぐりながら、なぜパイロットの工場にたくさんのバラが植えられたのか、そのストーリーをご紹介します。

駅前から八幡山の洋館、平塚美術館...、
街中で優美に花開くバラ。

 平塚市では毎年ゴールデンウイークを過ぎた頃になると、街に点在する名所や通りに沿って植えられた色とりどりのバラが次々と開花します。神奈川県はバラの生産量が全国5位ですが、その中でも平塚市はトップクラスの栽培地として知られています。



01:平塚駅前(南口 / 北口)

 東京からJR東海道線で約1時間、平塚駅を降りると、さっそく駅前のロータリーで華やかに香るバラが出迎えてくれます。北口、南口のどちらから降りてもバラの花壇を楽しむことができ、心地よい時間が流れていました。

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左:南口を降りてすぐのロータリー内、人魚像のある噴水を囲むように咲くバラ(約108株)。右:北口ローターリーの花壇(約82株)。



02:八幡山の洋館

 明治時代の木造洋風建築を移築した「八幡山(はちまんやま)の洋館」もバラの名所として知られるスポット。淡いピンクとグリーンの洋館と調和したローズガーデンでは、実に約200株ものバラが栽培されています。手入れの行き届いたさまざまな品種のバラの中には、クイーンエリザベスなどの優美な名品も。歴史的建造物として国の登録有形文化財にもなっているこの洋館は、平塚の文化発信拠点として音楽コンサートなどさまざまなイベントにも活用されています。

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取材当日はたくさんのスタッフがガーデンの手入れをしていて、見学の人々がバラの手入れ方法などを訊ねる光景が見られた。



03:平塚市役所の通り / 04:平塚美術館前の通り

 そもそも平塚市で花の栽培が始まったのは、大正時代後半のこと。パイロットが1918年(大正8年)に創業してしばらく経った頃の話です。温室での園芸栽培が始まったものの第二次世界大戦下で国の統制のもと温室は取り壊されてしまいましたが、戦後少しずつ温室が再建されて、昭和20年代の半ばには元の姿へ。以降はさまざまな花が栽培されてきました。

 市をあげてバラ栽培が手掛けられるようになったのは、昭和30年代になってからだといいます。若者たちがバラをつくり始め、数年後には新たなバラの産地として全国的にも注目されるほどになりました。

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左:市役所前の花壇もバラが見ごろを迎えていた。右:平塚美術館前の通りは、バラの垣根が続く。

 八幡山公園を出て平塚美術館方面へ向かって散策する道すがらも、角を曲がるたびにさまざまなバラとめぐり出会えます。市役所前、日本最大級のSL機関車がある文化公園、そして平塚美術館へ続く小径にもバラの香りが漂っていました。



05:平塚市総合公園(パイロット平塚工場前)

 そしてパイロット平塚事業所の向かい側にある「平塚市総合公園」にもたくさんの品種が栽培されているバラ園があります。バラはもちろん、一年を通して四季折々の花や木々を楽しむことができる自然あふれるスポットで、市民の憩いの場として愛されています。

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平塚市総合公園には、平塚球場北側と野外ステージ東側にバラ園があり、約800株のバラが栽培されている。

 
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約350メートルにもわたるパイロット平塚工場のバラの生垣。



「丹念にバラを育むように
ものづくりにも取り組む」という思いを込めて。

06:パイロット通り

 県道606号線にあたるこの通りは通称「パイロット通り」と呼ばれ、工場に沿って約350メートルにもわたるバラの生垣が続きます。そこには約30種、230株におよぶ色とりどりのバラが連なって花開き、平塚のバラの名所として紹介されるほど人々に親しまれています。道ゆく人が美しいバラに見入りながら、ゆっくり歩いていく姿がとても印象的でした。

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パイロット通り沿いに植えられた平塚工場のバラは約30種、230株。

 平塚工場でバラが植えられたのは、平塚市でバラの栽培が始まるよりも早い昭和24年。戦後の荒廃した土地に、あえて手間のかかるバラを植えたのにはふたつの理由がありました。

 ひとつ目は、パイロットの創業者、並木良輔と和田正雄が、バラ栽培に込めた「ものづくり」の決意表明の証。「バラを育てる地道な努力やプロセスは、より良い商品を開発・製造、改良していくパイロットのものづくりの姿勢に通じるものがある」という考えのもと、工場開設と同時にバラの栽培を始めたのです。以来、丹念に育てながら少しずつ生垣を延ばし、70年以上にわたって毎年美しい花を咲かせ続けています。

 次のページでは、ふたつ目の理由をお話しましょう。

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「ダンヒル・ナミキ」75周年を記念して、2005年につくられた蒔絵万年筆「Sakura Rose」。



蒔絵万年筆にも描かれた
イギリスの国花「バラ」と日本の「桜」。

 数ある花の中でバラが選ばれたもうひとつの理由は、昭和5(1930)年にイギリスのアルフレッド・ダンヒル社との契約によって誕生した蒔絵ブランド「ダンヒル・ナミキ万年筆」を生み出したことにも起因するといわれています。アルフレッド・ダンヒル社にちなんで、イギリスの国花であるバラを植えたというのです。

 「ダンヒル・ナミキ」が誕生してから75年後の2005年には、お互いの国を代表する花であるバラと桜をモチーフとした記念万年筆「Sakura Rose」もつくられました。アルフレッド・ダンヒル社とパイロットとの友好の証として、軸には艶やかなバラ、キャップには可憐な桜が蒔絵によって細密に描かれています。

 そしてパイロットの平塚工場には、バラの生垣と並んで植えられている桜の木が毎年春の訪れを告げています。



07:蒔絵工房NAMIKI

 パイロット通りのバラの生垣のちょうど半ばあたりにある平塚工場の正門を入ると、正面に煉瓦造りの「蒔絵工房NAMIKI」があります。ここでは蒔絵万年筆の工房に併設して、大正時代に製作された蒔絵万年筆をはじめ、約100点の漆芸作品が展示され、時を経てなお美しく艶めく作品の数々に触れることができます。蒔絵工房の周りにも大輪のバラが咲き誇り、工房見学のお客様の目を愉しませています。

 春と秋のバラ香る季節に、ローズタウン平塚をめぐりながら、ぜひパイロットの「蒔絵工房NAMIKI」にもお気軽にお立ち寄りください(※)

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「蒔絵工房NAMIKI」の煉瓦壁に映えるバラの花。パイロット通りでは、春から初夏にかけて、桜からバラへ、季節の移ろいとともに花の美しさを堪能できる。煉瓦造りの建物は、旧第二海軍火薬廠として使用されていた平塚近代史の遺構。【事前予約制】



「蒔絵工房NAMIKI」ページはこちら 〉〉〉「蒔絵工房NAMIKI」


「蒔絵工房NAMIKI」
営業時間:平日 10:00~12:00 / 13:00~16:00  入館料:無料
※事前予約制となっています。「蒔絵工房NAMIKI」にお電話にてご予約ください。
電話:0463-35-7069(受付時間:平日10:00~16:00)



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