呼吸をするような感覚で、頭の中にある楽しい物語を描く[Twilight Walker さん / イラスト]

呼吸をするような感覚で、頭の中にある楽しい物語を描く
[Twilight Walker さん / イラスト]

2024/1/19

      

自身の頭の中にある「物語」をもとに、その世界や住人たちを描くTwilight Walker(トワイライトウォーカー)さんをご紹介します。

あなたの創作活動について教えてください

小さな頃から頭の中にずっと何かの世界があって、その中で遊べたら楽しいなあと思い、表現活動を始めました。作品には物語が存在していて絵自体に世界が広がっています。たとえば王子と魔法使い、オバケの世界だったり、古いビルの屋上の謎のバーや探偵社、旅人の物語だったりします。住人たちの不思議でおもしろおかしい世界を感じて、浸って楽しんでいただけたらうれしいです! 作品は水彩紙に水彩絵の具をメインにカラーペンなどで描いていますが、一般的にイメージされる水彩表現らしくはないように思います。「光と影の綺麗さ」、「怪しさ」や「ちょっとした違和感」、「不思議な感じ」を意識しながら描いているので、作品からはそんな空気が感じられるかもしれません。

創作のアイデアは
どのように生まれてくるのでしょう?

頭の中にふと生まれる物語をもとに描いています。身の回りで目に入ったものや描きたいテーマから出てきた物語を表現することも多いです。たとえば店先で小さなサボテンを見かけたら、「サボテン描きたいな」「あ、お話が脳内で始まったな」、あるいは、「植物といえば、こんな話があったな」といった感じです。描きたいテーマに沿って描いているうちにお話がでてくることもあります。物語というと大げさなようですが大した話じゃないことも多く、逆にものすごい量のお話が頭の中で始まっちゃうこともあります。そして、作品を描く前は、まずどんな世界なのか、どんな住人たちなのかを、とにかく紙に描いてメモをとります。この段階でディテールを決めていきますが、構図はかっちり描きません。本番は思いきって直接水彩紙に描いていくのですが、やっぱり一発目の絵がいいです。

作品を創る上で
心掛けていることを教えてください

「物語」は、自身にとっては必要なものですが、見る人にとっては必要ではないと思っています。単純にひとつの絵として見て、「楽しいな」「綺麗だな」「なんだか好きだな」と感じてもらえる絵を描くことを心掛けています。説明的なことはあまり描く必要がなく、色合いや形、光と影、そういったものが、ただ「美しくあれ」と願っています。

あなたにとって「かく(書く・描く)」こととは?

ほぼ「呼吸」をしているような感覚です。絵を描くということに関して、疑問を持ったことがありません。当たり前のことのように描いている気がします。描いている時は、頭の中にある世界に入り込んでいるような気持ちになれること、そしてその世界を表現できることがとてもうれしいです。オリジナル作品を制作していない時も、何かしら描いていることが多いです。鉛筆で描くとか、絵の具を塗るといった行為が、ものすごく好きです。

創造力の源は何ですか?

いつも頭の中はお話だらけ。その物語や世界を体感したい! 描きたい! 表現したい! という勢いのある思いが原動力です。また「心が動くもの」「好きなもの」は何だろう? といつもアンテナを張っていて、それが描きたいものにつながったりします。アンテナが反応するのは小さな植物のこともあれば、誰かの表現のことも。とにかく何かに触れて、好きだ! と感じることをとても大事にしています。

photoトップメイン:魔法使いと王子と友達の白い犬君の絵。 photo1:頭の中にある物語の住人たちやその世界の雰囲気や思いなどをひとつの絵として具現化している。photo2:作品を描く前のラフスケッチでは、物語の世界観を一つひとつつくりあげるように、まずは住人をはじめ、背景の建物や小物などのディテールをとにかく描いていく。 photo3:いろいろな色のペンを使って線を入れ、水彩絵の具で色を入れていく。photo4:作品を描く時は鉛筆で下描きし、ボールペンで線を入れる。 photo5:「好きなもの」は何だろう? と常にアンテナを張っていると、描きたいものにつながる。

Twilight Walker さん
Twilight Walker さん
Twilight Walkerという名前で絵を描く活動をしています。もともと趣味として描いていましたが、絵を描くことで生きていこうと決め、2021年7月Twilight Walker's worldを開業。自身の頭の中に広がる楽しい世界をオリジナル作品として描き、ウェブサイトなどで公開しています。

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